武蔵小杉駅の改善(ホームドアの設置、改札の増設など)を求める署名を集めているときに伺った話です。
●「私は今の武蔵小杉好きじゃないのよね。本当に落ち着かない町になっちゃって」
「以前は、このサライ通り(中原区今井の商店街)で何でも用が足せたのよ。生活に必要なものがちゃんと揃ったのよ。それがどんどんお店が続けられなくなっちゃって。IY堂ができてからよ、こんなになっちゃったのは。寂しいもんよね。」
「商店街があるって大事なことよ。年取ったってこの近くで必要なもの買えるんだから」
「武蔵小杉は凄いですねーとよく言われるけど、使いづらくなるばっかりよねー。足が地につかない感じよね。私は駅の近くの大型店行く気がしないわねー」と。
●私(君嶋)はこの場所に住んで37年になります。本当にこの方がおっしゃる通りです。サライ通り商店街、以前はお魚屋さん、八百屋さん、お肉屋さん、陶器店、銭湯、本屋さん、ふとん店…等々ありましたが、ことごとくなくなってしまいました。代わりに、クリーニング、美容院、整骨院等のサービス業やマンション。大型店の影響をもろに受けるのが物販なんですね。
●無料メルマガ「まんしょんオタクのマンションこぼれ話」の廣田信子さんが「タワマン乱立の武蔵小杉で悲鳴。住みたい街は、住みやすい街なのか」という一文を載せています。普段私達が痛いほど感じていることが書かれていて、同感至極!
実際に移り住んだ人の悲鳴も紹介しています。「3人目の子供の出産を控え、急速な人口増加によるひずみの深刻さに改めて気付き、茫然としています」とし、保育園には入れない、小学校も校庭をつぶし校舎に、改札に並ばなければ電車に乗れない等々。
そして廣田さんは「さらに2万人の人口増が見込まれ、保育園不足や駅の混雑はますますひどくなることは必至」「安心して子供が生めて、子どもがいい環境で育つという事以上に、住宅を選ぶときに大事な価値はあるでしょうか」「よく考えてマンションを選んでいただきたいと願います」と結んでいます。
●川崎市が率先して、異常な規制緩和に基づく再開発を進めてきた結果です。自治体として本当に許せない所業です。(2017.2.7)