23日、県立川崎北高校(宮前区有馬3丁目22番1号)を訪れました。保護者の方から「歩道橋の老朽化が心配」との訴えがあったからです。議会開会中は日程が取れず、この日になってしまいました。
●この学校は特殊な立地をしています。体育館やグランドの敷地と、校舎が建てられた敷地が公道により二分されています。その為に、歩道橋が学校の敷地と敷地を結ぶ形で設置されています。
歩道橋の最低限の補修は、私たちが訪れる前に、学校の修繕費で行われることになり、一安心でしたが、傷み具合はかなりひどいものでした。立ち上がり部分に何か所も穴が開いています。傘の先が通っている写真がそれです。階段も凸凹でつまずきそうなところがありましたが、これについては、補修中でコーンが立っていました。
●1976年築の校舎は、あちこち傷み、故障を抱えています。
モーターの故障で、プールは3年間使えないでいます。また、地下埋設の水道管の傷みも激しく、破裂した箇所から突如水が噴き出すという経験を何度かしているとのこと。応急手当てをしてアスファルトで覆っていますが、「またどこかで破れるでしょうね」との声も。体育館の壁もあちこちはがれたり、穴が開いたり。
●先生方のご苦労が察せられます。また県の担当の方も努力をされている様子がうかがえました。
でも問題は、定期的な改修計画のための予算が組まれていないことだと思います。歩道橋の柱には塗装年月1989年12月と記されていました。27年間塗装されていない柱や階段は、はがれや錆がひどく、いっそう劣化が早まっているように思えました。
●場当たり的な最低限の対応しかできなかった結果、他の県立高校においても、屋根に穴が開いたとか、壁が剥がれ落ちてけがをしたなどの驚くべき事が、次々と起きています。
県は、十分な維持費ともいうべき補修費を予算化すべきです。建物・施設に定期的な補修が必要なのは当たり前のことです。「多額な費用がかかる」「県は財政難だから」という声も聞こえてきそうですが、神奈川県の財政規模でできない訳がありません。自治体が、どこに優先的にお金を使うかという姿勢の問題です。
●共産党は積極的に老朽化対策を求めてきました。他の会派も取り上げる中で、老朽化対策としての予算が8億円増えて20億円になったという貴重な成果はありますが、まだ十分ではありません。
生徒さんたちは、挨拶も爽やか。「アッ、感じいい」と大山議員と二人で思わずにっこり。でもここでも、見学に来た中学生が建物を見て帰ってしまう、という残念なお話を聞きしました。(2016.6.23)