「神奈川・横浜の夜間中学を考える会」という団体があります。この会から講演と総会のご案内を頂き、参加しました。
●夜間中学は、終戦直後の混乱期に義務教育を終了できなかった人を対象として、1947年に大阪で「夜間学級」として始まりました。その後、経済的理由や「不登校」などで義務教育を受けられなかった人、外国籍の人などを対象としてきました。
2015年7月には、文部科学省がいわゆる「形式卒業者」に対しても、夜間中学への再入学を認める通達を出すなど対象も多様化しています。
●一方で現在夜間中学は8都府県31校しかありません。神奈川県では、川崎市の西中原中学と横浜市の蒔田中学の2校だけです。この限られた夜間中学校を補っている、「自主夜間中学」もあります。
これらに長年かかわってきた方々が、この会を中心とし、夜間中学をより発展・充実させる立場から様々な取り組みを粘り強く続けています。
この会を初め様々な分野に、献身的かつ継続的にその発展めざし奮闘する方々がいることに、本当に勇気づけられます。
●私は昨年、地元にある「西中原中学校」を訪れ、夜間中学の実態を見せていただきました。教育の原点を見る思いでした。先生たちの眼差しはあくまでも暖かく、「学ぶことは生きる力を養うこと」を実感させてくれました。
このような学びの場が、県内2か所では不十分なことは、言うまでもありません。
今後県内の夜間中学の増設とともに、現在ある夜間中学の環境整備を働きかけていきたいと思います。(2016.4.16)