●映画「こどもかいぎ」を観ました。
豪田トモ監督が5年間にわたる取材をもとに作り上げたドキュメント作品です。ある保育園で行われている子どもと保育士さんの「かいぎ」と称するやりとりを軸として、保育園の生活が描かれています。
●「かいぎ」と言っても何かを決めるのではなく、6人ほどのグループに保育士が一人加わり、率直で自由なやり取りが交わされます。「こどもはなぜうまれる?」から「戦争について」等々。最初のテーマ設定は保育士さんがやっているようでしたし、場面によっては一定の誘導をしますが、殆どこどものペースに任せています。
大人が予想しない発言ももちろん面白いのですが、私はとにかくこどもの表情や語り口に惹かれました。発言の度に笑ってしまいました。
この頃から自分の思いを言語化する、それを受け止めてくれる相手がいるというのは、なんと貴重な体験かと思います。
映像化されているのは5歳児でしたが、もっと低年齢でも行われているのか否かは不明でした。
●珍しいのは「かいぎ」だけではありません。「ピーステーブル」にも感心しました。
トラブルが起きた場合に、当事者だけでテーブルをはさんで話し合いをします。大人は加わらずに当事者に任せているのが新鮮でした。
女の子二人が口をとがらせながら、「そんなだから誰も遊んでくれないんだよう」「いーもん一人で遊ぶから」「本当に一人でいいの?」なんてやりとりしながら、最後には「ごめんね」などと言う言葉を互いに。
ここで育った子どもたちは、口で説明することの意味を体で覚えていくのだろうと思いながら観ていました。
●この園には、小さな森と言えるぐらいの豊かな樹木がありました。小さな森は新緑の頃も紅葉の時期も本当に美しかったです。雪が降り積もっている季節もありました。
近頃の園庭のかけらもないような保育園が多い中で、この園の豊かさはまぶしい程でした。
園庭で思い切り走り回り、様々な探索もできる、新しい発見も限りなくある…多くの子どもたちにこんな生活を保障したいなあと心から思いました。
人間が健やかに育つ環境を用意できる、それが本当に豊かな国なんだろうと思います。(2026.8.8)


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