●南武線でワンマン運転が強行されてから約5カ月。様々なトラブルが起きています。
① ダイヤの遅れが恒常的に。
② 案内がなく(聞こえない場合も)ドアが閉まり、ドアに挟まれる。
③ 止まるべき駅に停車せず通過。降りる予定の乗客は次の駅まで。
④ 案内もなく区間で停車。10分以上のことも。
⑤ 電車の遅れの結果、上り電車が到着せず、下り電車を待つ利用者が川崎駅ホームにあふれる。
●これらについては、その裏で運転士さんが一人で奮闘している図が浮かびます。ですから決して一般的な苦情をぶつける気にはなりません。これらの問題が頻発する事情を解明して、大事に至らないうちに車掌さんを元に戻してよという気持ちです。
この間JRの諸問題についての学習会も二度行いましたが、今回は現役の運転士さんにお話を伺う機会を得ました。
●お話は多岐にわたりましたが、その断片を記します。
◆基本的な体制–>
*一回の乗務は通常2時間ぐらい。それを3回行うのが通常。夜勤もあるので、時間・回数は固定的なものではない。ワンマン化以降時間が全体的に伸びた。
*折り返し(立川など)で、トイレに行くことができたが、遅れるとトイレに行きづらい。
*今はワンマン手当が出ているが、今後はなくなると聞いている。
*事故等の対応含め、今は駅員も減っているので大変。
◆運転中–>
*終電近くの遅れは、接続電車情報を乗客に知らせたいが運転しながらでは無理。車内放送は指令でできるので、運転士を経由しないで指令から直接やってほしい。
*車内で異常があった場合、これまでは前3両は運転士、後3両は車掌という分担をしていた。今は一人なので、最後部でおきたら大変。
*利用者がSOSボタンを押すと、指令にも飛び指令とやり取りするが、運転士には聞こえない。改めて運転士に連絡が来るという二度手間を改善すべき。この説明は指令からやってほしい。
*以前は車掌が利用者に案内、指令への報告は運転士という分担ができたが、今は案内後指令とのやり取り。
◆駅に進入–>
*以前は混雑するホームに進入するのは本当に怖かった。転落事故を恐れて何度も警笛を鳴らしていた。ホームドアができてその点は改善されたが、その代わりにワンマン化ではね。
*駅に進入し、ブレーキがニュートラルになっていると自動的にホームドア開閉部と電車ドアが一致する場所で止まる。スピードが出ていたりニュートラルになっていないと行き過ぎる。35センチ以内だと手動で調整ができるが、それ以上の場合はバックさせることができない(信号の関係で踏切が誤作動してしまう)ので、予定駅を通過せざるを得なくなる。
*正しい位置に止まった時のみドア開閉ができるが、ドアが開くまで時間がかかるのは改善すると会社は言っている。
◆駅についてから–>
*以前は駅に着くとホッと一息付けた。今は逆に運転している時がホッとするほど。駅で乗降客の確認など息をつく間もない。
*ドア開閉の確認はモニターだけではやりにくい。ドア閉めの判断は迷うことがある。
*3パーツ(2車両ごとに一つのパーツに)並ぶモニターは見づらい。同じ人がどの画面にも映っていることがある。(事情がよく解らない)
*ドア開閉の放送は確かに聞こえない、特に川崎駅は周囲のビルのエアコン室外機音などにより聞こえない。
*今までは、パイロットランプでドアが閉まっていることの確認、線路上の青信号の確認、出発時間の確認(予定時刻より早いと事故扱い)で出発できたが、ワンマン化後この前にモニター確認、ドアが閉まっていることの確認が加わった。
◆これから–>
*これまでの車掌さんは、他線に行った人もいれば、営業関係に行った人もいる。
*こんな綱渡りのような仕事ではやめていく人も少なくない。(やめていくのは若い人に多い)
*運転士を希望する人は減るだろう。
●付随して色々言いたくなることはあるのですが、一点だけ。以前案内なくドアが閉まりけがをした方が、このまま走り出したらどうしようと恐怖に駆られた話をしていましたので、ドアに挟まった場合の走行について伺いました。「左右のドアが接触しないと電車はスタートできないシステムがあるので、それは大丈夫」とのこと。ホッ。(2025.8.26)