議員団6人で、横浜市沢渡にある神奈川朝鮮学園を訪問しました。日本でいう小・中・高等部が設置されています。
(木佐木県議はカメラマンしています)
● 懇談では、質問への答えを含め、主に次のように語られました。
・自分たちも県民であるのに、なぜ疎外されるのか。
・それまでも大変だったが、経常費補助がなくなり、学校運営は一層困難になっている。
・学園から運営費が朝鮮総連に流れているなどと言われたりするが、他に流す余裕など全くない。
・既に日本で暮らして4世、5世という世代になっている。子供たちの目線で考えてほしい。
・様々な差別の中で子供たちが、どのような価値観を形成するか、と胸を痛める場面も少なくない。
・困難な学校運営を、保護者が献身的に支えている。
・学費補助とともに経常費補助も是非元に戻してほしい。
・国籍別では、韓国籍64%・朝鮮籍31%・日本籍5%。
● 学校の中を見せていただきました。経費が大変な中でご苦労されていることがよくわかりました。
・長い間、学校内では飲むことが可能な水道栓がなかったのです。設置の経費節減のために保護者が窓を通じて室内に水道栓を導入。苦心の跡が下;上段の写真です。
・トイレの便器も直すことができず撤去。(下;中段の写真)
・ガラスの割れなど、手入れが及ばない箇所があちこちに。
・耐震工事どころか耐震診断さえできていない校舎は老朽化が進んでいます。
・グランド表面も保護者の寄付により、砂埃が少ないものに入れ替えました。
・やはり保護者寄付により、ようやく教室にはクーラーを設置することができました。
・子どもたちの部活に励む元気な姿、爽やかな挨拶がうれしかったです。
● 朝鮮学校は、高校無償化からも除外され、補助金も停止されています。また永住者の多いアジア系学校は、寄付金についての優遇措置も適用されていません。
そんな中で必死に子どもたちの環境を整えている保護者や先生の思いを推し量ると私は涙がこぼれそうでした。
「多文化共生」などといいながらこんな実態があります。政治的状況の「つけ」を子どもたちに負わせることは不当です。この地に生まれ育った子どもたちが、その社会の文化を享受しながら、のびのびと成長していける社会を作りたいと心から思いました。(2015.7.31)