●11月29日、米空軍横田基地所属のCV22オスプレイが屋久島沖に墜落しました。目撃者によると逆さまにひっくり返り直後火を噴き海に突入ということでした。7名の乗務員と当初発表、この時点では1名の死亡が確認されていました(その後8名と修正され全員の死亡が報告されました)。
本当に痛ましいことです。オスプレイは構造的な欠陥を持つ航空機(エンジンフィルターが粉塵粒子等を完全に除去できない、転換モードが不安定等)として事故率も高く、私たちは度々運用の中止を求めていました。
●今回の事故を受けて、日本共産党神奈川県委員会と県議団は、防衛省と外務省に対し、抗議とともに運用の中止を求めました。
申し入れの第一は、米軍と自衛隊のオスプレイ全機の運用を停止すること。厚木飛行場での修理整備・試験飛行もやめること。
回答は、「陸自は飛行を見合わせている。米軍に対しては飛ばせないよう要請している」「厚木の修理などは、米軍とニッピ(Nippi=日本飛行機)の契約なのでモノを言う立場にない」。
第二は、米軍オスプレイ全機を撤去すること。
回答は「抑止力として効果が認められることから、撤去は考えていない」。
第三は、陸上自衛隊へのオスプレイ導入は直ちに中止し、撤去すること。
回答は「オスプレイは早くかつ長い航行が可能であり、防衛上不可欠であり、撤去は考えていない」。
●事故後も調査・検証を経ないで飛行を重ねていることが、大きな問題となっています。事故翌日から、神奈川県の上空をオスプレイが飛び交っていることが綾瀬や藤沢から報告されています。
参加者は、「日本は飛行中止を要請していると言うが、米軍は正式な要請はないといっている。実態はどうなのか」とただし、要請文書の写しを後日受けとることとなりました。
また「救助のための飛行を認めているのは、日本からの申し入れか」との問いには、明確な答えが返ってこない状態でした。
政府は、度々「オスプレイは米軍が安全といっているから問題ない」との見解を繰り返してきました。私は「今回の事故を経て安全性に対する認識はまだ変わっていないのか」を問いました。これに対しても沈黙が続いた後答えにもならない言葉が返ってきたのみ。
全編通し、「人命救助優先。安全性確保の配慮を米軍に求めていく」に終始しました。時間制限もあり不消化のまま終わらざるを得ませんでしたが、申し入れの対応者はひたすら、時間が過ぎるのを待つかのように下を向くばかり。政府の姿勢が変わらなければ、担当者レベルでは答えられないことも多いのでしょうが、それにしてもこの人たちはどういう思いで仕事をしているのかと、いつもながら怒りと情けなさを覚えました。
●申し入れの中でも言いましたが、一歩間違えば住民を巻き込んでいたかもしれません。
私は、1977年、米軍ジェット機が当時の緑区江田に墜落した事故のことが忘れられません。住民9名が負傷し、林(土志田)和枝さんと二人のお子さんはその後死亡しました。この悲しさ、悔しさは忘れられません。
日本の空が、米軍の飛行で過密な状態を強いられている、民間機もそれを避けて飛行している、この危険な状態に欠陥機といわれるオスプレイが飛び交う、この状態を1日も早くやめさせたいと思います。
悔しい思いを抱えながら、議員会館を後にしました。(2023.12.4)