●県庁は、安倍元首相の逝去に際し、11日から18日まで記帳台を設けると発表しました。このことについて、私たち県議団は添付の通り、中止を求める要請を行いました。
中止要請趣旨は要請文に書かれていますが、県庁はこれまで、記帳台を設けたこともなくその基準も設けていない、つまり今回の元首相にかかる扱いが破格であることから、今後の恣意的な運用につながるとして中止を求めたものです。
●これについてはTwitter上で、批判や罵りに近いものまで、多くの声が寄せられました。
「記帳したい人を妨害するのか」という声に対しては、「妨害する気は全くない。場所を問題としている。自民党の事務所や後援会など当事者が設ける記帳台で記帳していただければ」と答え、「共産党の幹部がその対象となっても同様の態度がとれるのか」と問われれば、「当然だ。誰であっても同様だ。県庁という公の場は特定の人に対する哀悼の場とすることはふさわしくない」と答え、というやり取りがしばらく続きました。
「人でなし」や「日本から出ていけ」などの非難もたくさんありましたが、これには答えきれず。
●「死者にムチ打つ」ことを退ける日本社会であることは承知していましたが、ここまで安倍賛美一色になるとは思っていませんでした。
私が「赤木さんの死を思い浮かべた」とつぶやいただけでも、「赤木さんを利用して安倍批判をするなんて、共産党はひどい」とのコメントが寄せられました。今回の記帳台中止を求めた件は、安倍批判ではもちろんありませんが、「哀悼の意」以外の言葉を許さない空気は、大いに問題です。
「戦争反対」を、共産党以外語ることができなかったかつての時代を想起させました。
抵抗があったとしても、筋を通すことの大切さを実感しました。抵抗感があることに配慮をして引っ込めるならば、それはとめどがない妥協に通じることは少なくありません。
空気感に流されない位置の確認が、かつての時代に戻さないために必要です。(2022.7.13)