●陸上自衛隊のオスプレイ、現在2機が木更津駐屯地に暫定配備されています。2021年度末までには17基の配備が予定されています。
11月20日には、配備後初めて敷地外の試験飛行が行われています。この試験飛行については、事前通告もないまま東京湾、横須賀基地周辺を飛ぶ写真も報道されています。
この飛行が通告もなく行われたことに対し、日本共産党神奈川県委員会と県議団で、防衛省交渉を行いました。平和委員会からも参加しました。
●次の事項について、回答を求めました。
一 11月の飛行はどの範囲で行われたのか。
二 内陸地に入ることはないのか。
*一・二併せた回答「湾南部で実施。陸地では行っていない」
三 なぜ神奈川県には通知されないのか。
*回答「飛行情報は地元に通知する訳ではないが、木更津には事前通知をした。今後どのように飛行関係自治体の範囲を定めていくか、調整したい」
四 今後の訓練計画・配備計画は。
*回答「駐屯地洋上で演習を行う計画。それ以外は決まっていない」
五 横田基地や厚木基地との連携はあり得るのか。東京湾・相模湾について米軍オスプレイの使用や日米共同訓練・飛行はあり得るのか。
*回答「現時点では決まっていない。米軍オスプレイ飛行経路のルート詳細は、防衛省として承知していない。日米共同訓練の具体的計画はない」
六 陸自オスプレイの木更津配備・訓練計画を中止すること。
*回答「オスプレイの特色・性能を駆使するため、佐賀空港に恒久的配備を図りたい。木更津には暫定配備を行う。教訓を踏まえ安全性の確保に努める」
●これらの回答を経て、やり取りを行いました。
一つは<訓練地域の問題>。
・東京湾上空は民間機含め超過密
・魚業など生業が営まれている
・東京湾周辺は人口過密地帯、工業地帯、横須賀基地、原子力空母など危険がいっぱい
私も含め参加者口々にこれらを訴え、東京湾での訓練をやめるよう求めました。
防衛省は冒頭、「報道は事実ではない。訓練は洋上に限定し、陸地は一切飛んでいない」と強弁しました。
私が「なぜこんな過密地帯である東京湾で訓練を行うのか」と問うと、「木更津に駐屯しているから」との答え。「その回答は、木更津に駐屯することがそもそも間違いという事を示している」と私。狭い東京湾で安全な訓練など無理です。訓練はやめるべきです。
●せめてもの牽制として、<飛行事前通知を求める>声も多く出ました。これに対しても現在事前通知している木更津の枠を広げようとしません。
それほど困難な拡大とは思えませんが、容易に事前通知の範囲を広げようとはしません。「調整する」にとどまりっています。
●オスプレイの事故発生率の高さ、<点検不備の問題>も出されました。
これまでの東京湾2機の訓練において、一機目はホバリング中のトラブルで訓練中止となっています。点検不十分ではないのかと大山議員が問うと「点検は十分にやっている。このケースは、機体ではなく潤滑油に汚れが混じっていたことによる(機体の点検ミスではないと)」得意気に。
「新しく購入したオスプレイになぜ汚れた油が混入するのか」と畑野(はたの)議員。
潤滑油の状態も含め点検するのが安全確認です!
●米軍に関わることで、度々思考停止に陥ることは経験していますが、自国のことでも変わらぬとぼけた対応に、本当に怒りと悲しみを覚えます。
国民の命を守るはずの防衛省が、なぜこんな安全軽視の対応を平然としているのでしょうか。
この上、危険なオスプレイ17機の購入などやめてほしいものです。(2021.1.21)