●グランドデザイン特別委員会が、4日に行われました。今回はグランドデザイン全般が議論の対象となります。
共産党県議団が所属できない常任委員会もある中で、特別委員会は普段取り上げられない問題を取り上げることができます。
とはいえ、有効な質問にできるか検討していくと、属していない委員会のものばかりと言う訳にも行きません。相変わらず時間も答弁含め15分程ですし。
●最初に取り上げたのは、プロジェクト2の医療。
Q;厚労省の424公立・公的病院への再編要請を、県はどのように受け止めているか。
A・神奈川県は医療需要が今後も増えるため、病床数は減らさない。
・現地の意見を聞いても、指定された病院は重要な役割を担っている。
・医療従事者を地域ごとに適切に確保する。
Q;グランドデザインに謳われた、「「地域に根差した医療」「身近な地域で質の高い医療」「安心して受けられる医療」をどのように実現していくのか。
A・役割分担に基づき、最適な医療が地域ごとに完結することをめざす。
・地域ごとに急性期医療・回復期医療を可能とする。
・5疾病(ガン・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・精神疾患)、5事業(救急医療・災害時医療・へき地医療・周産期医療・小児医療)について、身近な地域で対応できるようにする。
Q;地域医療介護総合確保基金について、国は、主に再編を促進させるものとして考えているが、県はどのように用いるのか。
A・地域医療構想の促進、医療従事者の確保、在宅医療の促進が目的とされているが、神奈川県は再編が主ではない。
●次はプロジェクト16スポーツについて。
Q;スポーツ活動を広げる環境づくりの促進を掲げているが、具体的には何をするのか。
A・人材育成。
・県立施設等の地域への解放など地域でスポーツに親しめる環境作り。
Q;県立体育センターは、低廉な料金で地域からも親しまれてきたが、今回スポーツセンターに変更される事に伴い近隣施設よりも高くなり、利用者は「これでは使えない」と困惑している。これはグランドデザインがうたう「誰でもスポーツに親しめる」に反するのではないか。
A・建て替えに当たってバリアフリー、パラスポーツに適した床など様々な工夫を凝らした。そのうえで、65歳以上・高校生以下などは低廉な料金を設定し、障がい者には減免を用いている。適切な料金と考えている。
Q;国は総合型地域クラブを推奨し、助成もし、県も同様の考え方と聞いているが、地域では、単一種目別のクラブを望む声が圧倒的に多い。スポーツをする住民の要望に沿うべき。
A・単一種目別のクラブはすでに十分に活動している。総合型クラブで、初心者からトップレベルまで、また世代を超えてスポーツに親しんでもらうのが大事。
●続いてプロジェクト4障がい児・者について。
Q;この項目では津久井やまゆり園の再生を掲げているが、12月5日の知事発言は、非情な混乱と不安を呼び起こしている。発言においては、園の再生をどのように位置付けているのか。
A・障がい支援の新しい在り方を求めていたが、共同会については、利用者目線の支援という点で問題があり、愛名やまゆり園元理事の事件もあり、不適切と考えるに至った。
Q;共同会に問題があるとするなら、なぜ、指定管理期間の短縮が津久井やまゆり園だけなのか。
A・再生する二つの施設を利用者目線に立った施設に作り替えていく。(←この論だと建て替える津久井やまゆり園は利用者目線の施設に、一方愛名やまゆり園は、旧来のままでいいという話になってしまうと指摘)
Q;知事の発言の後に検証委員会が設けられたり、まだ調査事項もある。知事の発言はこれらの検証の後に行われるべきであり、内容的にも手続き的にも大きな問題がある。知事発言に担当部局などは異議を唱えなかったのか。
A・(支援施設のあり方を色々語り、質問に応えるものには全くならず)
●要望として、「医療」「スポーツ」は掲げる内容に沿った対応を強く求め、スポーツについては、場所の拡充も求めました。
「障がい児 ・者」の問題では、知事発言の撤回とともに、より真摯な支援内容の確立に向けて検証を進めることを求めました。(2020.2.4)