●新年会が続きます。
その一つが、「働くものの命と健康を守る神奈川センター」の新春のつどい。
働くことに関わり、今も問題が満載です。
●過労死が後を絶ちません。
昨年の臨時国会では、教師にさらなる長時間労働を強いることに繋がる「教員の変形労働時間制」が強行成立させられました。
「神奈川過労死を考える家族の会」の代表、工藤祥子さんも来賓で参加されていました。ご主人が教員だった工藤さんは、ご主人の過労の末の無念の死を心に刻みながら、過労死を無くしたいと取り組みを続けています。ちなみにこの会の役員の方には教員の家族を亡くしたという方が多くいらっしゃいます。
公立学校に「変形労働時間制」を持ち込む国会審議に際しても「長時間労度を助長することになる」と反対の立場から意見を述べてきました。
●私達は、もちろんこの制度に反対をし、県議会でも取り上げてきました。今後自治体ごとに条例化させない取り組みが重要です。
過労死といえば、教員ではありませんが、3年前の県職員の過労の末の自殺をめぐり、今遺族から裁判が提起されています。この事は以前にも、少し詳しく取り上げていますが、長時間労働・パワハラ・事件後の隠ぺい・謝罪しない知事と問題山積です。
●また一方でJAL争議団からも訴えがありましたが、働くものの暮らしを全く顧みない不当な解雇も続いています。
2010年の大晦日、パイロット81人と客室乗務員84人が解雇されました。「年の暮れにこんな仕打ちを・・」とあの時の日航の酷さは今も忘れられません。
直ちに提訴しましたが、「解雇有効」の判決が続き、2015年の最高裁上告も棄却。
この間、客室乗務員の新規採用が2300人を超えていることが、この解雇の不当性を何より示しています。パイロットの採用も始まっています。ILOも2回にわたる勧告で、原告の職場復帰を求めています。
裁判上の解決が望めない中でも、原告の職場復帰を求める闘いは続いています。
●命を奪われる、一方では理不尽に仕事と暮らしを奪われる、これが日本の雇用と働き方の現状です。労災をめぐる不当な対応も報告されていました。
私は、途中で私教連のつどいに出るために心残しながら退室しましたが、今年も人間らしい働き方を求めて闘いは続きます。
●続いて「神奈川私教連 新春旗開き 」に参加しました。
私学をめぐっては、神奈川県も国に先立って年収590万までの世帯への実質無償化という成果はありましたが、まだ十分ではありません。
またその後の国の助成上限額引き上げに伴って、県単独予算分約30億円が「浮く」ことになります。県がその分を吸収するのではなく、750万円世帯まで対象を広げることを、私教連は求めています。
東京都では、既に対象を現在の年収760万円未満から910万円未満に引き上げることが予定されています。
●この取り組みを中心としてつどいも進行しました。
私も、「経済的事情に左右されず、子どもが将来を選択できる社会の実現のために奮闘したい」とご挨拶。
また、残念な事例として、「教育費の公私間格差をなくし、子どもたちにゆきとどいた教育を求める請願」が署名数10万6319筆を携えていながら、紹介議員も採択に賛成したのも、神奈川県議会においては共産党しかいなかったことを紹介しました。
●働くことも教育の場も、より人間にやさしい場となることを、心から願わずにはいられません。
懇談でも新春のつどいでも、「この心ない社会をまともな安心して過ごせる社会に立て直したい」という思いは募るばかり。(2020.1.17)