●参議院選挙の投票結果が出ました。フェイスブックやツイッターでも、すぐには発信する気になれませんでした。減らしたとはいえ、自民党がまだこんなにも多くの議席を得ていると思うと。
政治ともいえないほどに劣化した安倍政権の下で、これほど自民党が票を得ることができるという現実。選挙直前の年金問題、さらに都合が悪いとなれば、その報告書をなかったことにするという政府の国民を舐め切った対応、この最悪の政権に対して、これだけの議席をまだ与えるのかという・・・。
●また、神奈川選挙区のあさか由香さんが議席に届かなかったという現実。多くの人の心を揺さぶり、共産党外の人も引きつけ、見事な闘いぶりだったと思います。それでもダメだったという現実。
大阪の辰巳コータローさん然り、比例の仁比そうへいさん然り・・・。
共産党の当たり前の政策、候補者を初めとした誠実な人々の訴え、これらがどうしたら、もっと広範な人々に届くのだろう・・・と考えあぐねます。
●救いはもちろんあります。
新聞には、「改憲勢力3分の2割れ」の文字が踊ります。改憲発議に必要な議席数は164。今回は自民57・公明14・維新10の改選数に加えて、非改選はそれぞれ自56・公14・維6ですから、併せて157議席。
この3分の2阻止に大きな役割果たしたのが、野党共闘です。32の地域で成立した野党共闘は10議席を獲得。
これがなければ、安倍改憲は既定路線をまっしぐらというところでした。
●これらに代表される成果に着目し、先に繋げるという視点はもちろん大事です。
一方で重くのしかかるのが、この自民党にがんじがらめにされているかのような保守基盤、さらに怒りを露わにせず黙々と通り過ぎる多くの有権者にどのように現実(事実や真実含め)を伝えられるかという問題です。
●マスコミのありようは言うまでもなく大きな問題ですが、マスコミが真実を十分には伝えていないとしても、自民党の醜悪さを国民は知らないはずはないと思うのです。
森友・加計問題から年金問題とそれに対する政府の呆れた態度まで、ウソにまみれた安倍政権のでたらめぶりは伝っているはずです。にも拘らず、なぜ自民党に投票する人がこれほどいるのかという問題は私の大きな関心事です。
この問題は、通過することなくもっと検討する必要があると思っています。日本社会を変革する際に、さらっと通過するにはあまりにも重たい課題だと思うからです。(2019.7.22)