○県議団視察1日目の25日は、兵庫県庁へ。
「兵庫県庁議会棟ロビー」
<最初に民泊について>
●兵庫県は、「住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例」として、全国で最も制限が厳しいといわれています。私は議会で民泊条例案議論の際にも参考とさせていただきました。
●兵庫県条例の特徴の第一は、学校・幼稚園・保育所・社会教育施設の周辺100m、住居専用地域、景観地区については、1年を通じ民泊不可としている事です。
第二は、事業者の責務として、設備基準と周辺住民への説明を行うことを求めている事です。
第三は、適正運営の確保を義務付け、適正な運営が確保されていない時は住民の知事への申し出を可能にしている事です。
神奈川県では通年で制限している箇所はありませんし、住居専用地域等の広いくくりでの制限は認めてはいません(私の質問によりようやく、合理的な理由が認められれば、広範な地域を一括して制限対象とすることもあるとしましたが)。
また、周知義務や設備基準も設けていません。
●「法の基準をはるかに超えた条例を可能とした要因は、何ですか」と問うと、「生活している人の暮らしが第一ですから」と事もなげに。
私は思わず「素晴らしい、そう!その通りです!」と。神奈川県議会において、私が力説してきたことです。
<次に県営住宅活用の学生シェアハウスについて>
●明舞団地では、直面する課題として、人口減少と街の活力の低下、老朽化する住宅や施設、高齢化率40%を挙げています。
これらの課題に応える団地再生計画が様々に取り組まれていますが、今回はその中の一つ、学生シェアハウスについて学びました。
団地内若年化と地域コミュニティーの活性化を図ることを目的として、学生シェアハウス事業が実施されました。
「学生シェアハウスはこの最上階」
●学生の応募要件は、団地内での地域活動・自治会活動への参加、もしくは明舞団地をテーマとした卒業論文・修士論文・博士論文の執筆です。
2011年度から毎年の入室と卒業を経て、現在の入居者は5名5戸。
学生の活動内容は、★団地再生に資する調査研究 ★高齢者の生活リスク低減活動 ★高齢者世帯の生活環境調査 ★自治会活動への参加 ★卒論作成などです。
●県庁から移動し、明舞団地にも行きました。神戸市垂水区と明石市にまたがる約197ヘクタールの敷地に10,086世帯20,513人が住んでいます。県営・公社・URの各住宅が昆在しています。今回の事業は県営の一部で行われています。
自治会長の提案によりこの事業は始まったそうです。両者の良い関係が保たれているといいます。自治会活動で、学生の鮮かなパソコン操作やその作成物に驚嘆の声があったりしたそうです。
団地内を案内して頂いていると、学生入居者に運よく出会いました。自治会長は孫のような眼差しを注ぎ、その若者からは「暮らしやすく、満足している」との感想が。(2018.4.25)