●賀詞交歓会は行政関係・業界関係・各種団体など様々ですが、労働組合関係も多くあります。
長年労働組合員であった私は、労働組合の旗開き(新年会)に招かれると、古巣に帰ったような気持ちになります。
●12日に参加した川崎労連は、川崎と川崎北の職業安定所に勤務した川崎時代を想起させます。
職業安定行政に入り労働組合運動を始めた地です。当時はまだ川崎労連はなかったのですが、川崎は大工業地帯を抱え、労働者のエネルギーを強く感じさせる場所でした。また時代的にもその息吹を感じさせる時期でした。
若き私は、全労働省労働組合(全労働)の分会役員として、前線で闘う民間労働者と手をつなぎ支え合いたいと願ったものでした。
●13日には、国労神奈川地本の旗開きに招かれました。
国労の思い出は大学時代に遡ります。北大闘争の頃、国鉄労働者と交流する機会があり、なっぱ服で歌う国鉄労働者が限りなく素敵に思えたものでした。以来、国鉄労働者は労働者の象徴ともいえる存在でした。
日本社会の分岐点ともなった国鉄民営化をめぐる問題も重なります。
●同日に旗開きが行われた神奈川労連は、横浜公共職業安定所勤務の頃に繋がります。
私は全労働神奈川支部長として、公務員攻撃や行革路線・民営化路線と闘っていました。何より労働行政が国民のためにあることを目指し、働く人の拠り所となる行政でありたいと力を尽くしました。
全労働は(もちろん私も)職業紹介を採算ベースに乗せる民営化には強く反対していました。「公」が果たすべき役割は大きく、また「公」でなければできないことも多くあると思っていましたから、労働行政がどうあるかは最大の関心事でした。
●14日に参加した神奈川土建一般労働組合や中部建設労働組合は、4年前の川崎市長選挙の時以来のお付き合いです。職人さんならではの人情味溢れるやり方で市長候補の私を応援してくれました。歌をつくって、歌いながら練り歩く賑やかな応援もありましたっけ。
(念のため付言すれば、市長選挙は政党選挙ではなく、労働組合など多くの団体と要求に基づく協定書を交わしたからこそ得られた応援です。政党支持の自由は保障されています)
●図らずも、それぞれの時代を思い起こさせてくれた一連の「旗開き」でした。どの時代と比べても、現在の困難は際立っていると思います。
働かされ方は過酷になり、新自由主義の物差しにさらされ、分断されています。(2018.1.14)