●第三定例会における共産党の質問は、13日の代表質問が君嶋、19日の一般質問は木佐木議員です。議員数で質問時間が決まるので二人とも30分しかありません。この時間内に盛り込むのにいつも四苦八苦します。
答弁も共産党に対しては、厳しい場面が多いですから、そんな状況の中でも、どうしたらいい回答を引き出せるかと、これもさんざん頭をひねります。
「そんな状況」というのは、一つは住民の暮らしを守ることが第一という共産党の基本スタンスと知事の姿勢に距離があることです。また一つには、共産党に対する好き嫌いも含めて、議会内のバランスなどを考慮した少数派に対する扱いという事でしょうか。
●焦点を絞った範囲では、限られた時間の中で基本的なことは言えたと思いますが、再質問などはやはり時間が迫り不十分なものになってしまいました。
もっと最初に述べることを絞らないといけませんね。
以下今日は、質問のポイントだけ紹介します。
【来年から県も保険者となる「国保都道府県化」について】
◎国の責任を明らかにし国庫補助の増額を図ること。
➡県も同様の認識。
◎財政管理責任者となる県も補助金を支出すること。
➡国の責任である。県の支出は行わない。
◎保険者努力支援制度は、制度改善を国に求めるとともに、県段階では極力、自治体を競わせるのではなく全体の底上げを図る運用を行うこと。
➡実施状況を見ながら国には改善を求めていく。運用については市町村と相談しながら負担の軽減に努めていく。
【小田原市と南足柄市の合併問題について】
◎合併や中核市移行で、専門的な住民サービスの水準を保つことは困難な場合も多い。県は県民サービスに責任を持つために慎重な対応を求めること。
➡市町村の検討を注視し、合併・中核市などの結論に至れば円滑な移行に向けて必要な支援を行う。
◎平成の大合併や相模原市の合併では市民的には「よくなったことは何もない」、総務省などの評価でも「周辺部の衰退が激しくなった」「財政計画と現実がかい離し苦慮している」などの評価が示されている。これらの教訓に学ぶとともに、県民にも伝えるべき。
➡必要な助言は行ってきた。教訓を踏まえることは大切。
【障がい者施策に関わって】
◎津久井やまゆり園建て替えについては、小規模施設ありきではなく、元の場所に帰りたいという利用者・家族の思いはあくまでも尊重すること。地域移行に関わる意思決定支援については、それを保障する人員の確保、訓練や体験の場の確保など財政的裏付けを持たせること。
➡確保に努める。
◎他の支援施設においても地域移行を促進させるために、人員・基盤整備などの財政措置をしっかり行うこと。これらを第5期神奈川障害福祉計画に的確に反映させること。
➡受け皿の整備を図る。計画の的確な作成に努める。
◎コスト削減を目的とする指定管理者制度は障がい者支援施設に適さない。さらに県の施策策定・その実施に当たっても直営であることは大事な要素。直営に戻す検討をすべき。
➡民間のサービスは家族からも評価されている、直営に戻す必要はない。
【差別を許さない神奈川をめざして】
◎7月16日のヘイトデモの警備は、差別に反対する市民に対して厳しすぎる。約20名のデモに対し約700名の警備の妥当か。彼らのデモを、ヘイトスピーチ解消法成立を受けた警視庁の通達に照らしてどうとらえているのか。
➡安全を確保するためにやむを得ない。差別に当たるかどうかの判断を警察は行わない。
◎ヘイトデモ・スピーチは計り知れない傷を与えている。彼らは川崎でまた行うことを宣言している。まさに現場を抱えた神奈川県が条例制定など具体的に踏み出すことが重要。
➡ヘイトスピーチはあってはならない。知事として引き続きアピールしていく。表現の自由との兼ね合いでネット対策は全国共通の基準が必要。(2017.9.13)