27日は、3つのつどいがありました。未来集会の全体会後、午後は相模原市緑区の千木良(ちぎら)へ。津久井やまゆり園の近くの住民の方中心に開催された第2回「共に生きる社会を考えるつどい」に参加するためです。
●元職員で住民としても園を支えてきたAさんから、次の報告がありました。
<県が11月16日・18日・19日に行った説明会での住民の声>
・心のケアなどの点で地域が抜け落ちている。
・地域住民が参加できる「お別れ会」を。
・地域への情報発信を強化してほしい。
・基本構想策定に住民の参加を。
・建て替え工事にかかわる問題点(廃材、車両、騒音など)の対応。
・容疑者対応についての疑問。
・この地で育った園を大事に引き継いでほしい。
・事件を忘れないために碑を作ってほしい。
・自然災害時の避難場所としてほしい。
<地域の変遷>
・発足時の園を「避けていた地域」から「通報の地域」へ、そして「自発的に協力してくれる地域」へ、さらに「お茶飲みに誘ってくれる地域」へと地域は変わってきた。
・「地元職員の雇用、地元商店の利用」という協力・共生関係が指定管理者制度後で崩壊していたのでは。
・園と地域の架橋としての役割を果たしてきた地域の職員が退職する中で、新たな架橋が必要。
<事件発生の要因等>
・被疑者の育成歴、研修、仕事ぶり、考え方と時代の風潮との関連性、指定管理者制度との関連性など検証委員会報告とともに引き続き検証されるべき。
●参加者からの主な意見
【やまゆり園をみてきて】
・千木良小学校はやまゆり園とともに育ってきた。
・子どもはやまゆり園のグランドでよく遊んだ。
・利用者から学ぶことはたくさんあった。
・純真な心に力づけられたことが多くあった。
・いい経験をさせてもらった。
・利用者との挨拶は微笑ましく和やかだった。
・利用者は天使のようだった。
・つながりが生まれれば偏見はなくなる。関わりを持つ機会増やしてほしい。
・利用者は生き生きと暮らしていた。
【元利用者家族の立場から】
・直営の頃は地域に支えられてきた。千木良の町は暖かかった。
・指定管理者制度適用後、閉ざされた印象あり。
・当時は一日研修の制度があり、職員の大変さがよく分かった。
・建て替え後も地域の力が必要。
【園の運営に関わって】
・労働条件整える必要あり。
・障がい者には手厚い保護が必要。
・福祉予算削られる状況を変えなければ。
・障がい者についての認識を養う体制になっていなかったのでは。
・共同会から県に必要な情報を出しにくいのでは。
・指定管理者制度には問題がある。
【今後について】
・住民だからできることがある。
・地域で暮らすものとしての責任を感じる。
・地域にこだわるところから本当の福祉が生まれる。
・息長く差別のない社会めざしたい。
●今回参加して、地域の方の思いに触れることができました。
・地域の園や利用者に対する愛情がひしひしと伝わってきました。
・偏見なくすためには、とにかく関わりをもつことですね。
・福祉の実際を支えるには、地域が不可欠な要素です。
(2016.11.27)