川崎には、粘り強い取り組みが少なからずあります。その一つ「子供の未来をひらくかわさき集会」も27回目を迎えました。
全体会講演は、埼玉大学教育学部教授岩川直樹さん。にこにこ笑いながら舞台を動き回りながら話します。
「人は関わりの中で育つ」と強調。「教育とは場をつくること」「子どもと大人の触れあいが教育」などの言葉が印象的でした。
実例をもとにした報告のひとつ。問題があるとされていた子が、ある日学校で、先生からその子を認める言葉をかけられたそうです。
「今日初めて学校で褒められたので、お祝いしてあげました」とその子のお母さんはノートに書いてよこしたそうです。子供にとってどんなに大事な言葉だったのでしょう!そしてそれをしっかりと受け止めたお母さんもどんなにか嬉しかったことでしょう!
その子にとっては、それからの人生の支えにもなるのだろうなと思いながら聞いていました。このような経験を多くの子どもにしてもらいたいと思います。学校はそんな場でありたいと心から。
一方でいじめなどで命を落としていった子供たちの痛ましい情景も浮かんできました。
しっかりと子どもを見つめながら、その子にふさわしい経験の場を提供するには、教師にもゆとりが必要です。教師もまた、忙しすぎる現場で迷い苦しんでいます。
少人数学級を初めとして、学校運営の十分な体制を整えたい、税金はそういう事にこそ惜しみなく使いたいと思いました。
オープニングの子どもたちの歌声でしみじみと思いました。子供の声ってなんて心地よいのだろうと。(2016.11.27)