君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
働く場と学ぶ場に希望を!
神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

第1回定例会議案に対する反対討論

2016年3月27日

第1回定例会最終日、日本共産党は、藤井克彦議員が2016年度神奈川県一般会計予算案等に対し反対討論を行いました。主な論点は以下の通りです。少し長くなりますがお付き合いください。

1 トリクルダウン経済からの転換を

安倍政権同様のトリクルダウン理論に基づく経済政策をやめ、「県民の願いにこたえる県政へ」の転換を求めました。

2 ヘルスケア・ニューフロンティア政策は自治体の仕事か

県の重点政策として、ヘルスケア・ニューフロンティアを打ち出し、「最先端医療・最新技術の追求」をうたい、医薬品や医療機器の開発を特区事業として進めています。また「未病産業の創出」や、「未病」をロゴ化することにも躍起になっています。

でも、産業化や目新しい言葉にとらわれることなく、市町村と連携し、住民の健康づくりを支えていくことが自治体には求められています。

3 新たな企業誘致策「セレクト神奈川100」は有効か

補助金として新たに44億円、「インベスト神奈川」の引き続く支出が231億5000万円余。さらに税の軽減が図られという優遇ぶりです。

しかし、これら「補助金等自治体の支援制度」は企業が進出先を決める際の大きな誘因にはなってはいません。県がインベスト対象企業に行った調査でも、神奈川県への立地のメリットは「交通利便性」「労働力確保の優位性」「既存事業所との近接性」「市場との近接性」が「補助金等の支援策」を上回っています。多額の財政を投じることは有効とは言えません。

4 不要不急の大型開発の見直し

リニア中央新幹線建設に向け、県立相原高校の移転先用地取得費として90億円が計上されています。新駅設置に伴う巨額の県財政投入も懸念されるところです。

そもそもリニア中央新幹線は、必要性・安全性・環境破壊・残土処理・工事の影響など問題が多く、中止すべきです。

 法人二税超過課税については、幹線道路整備として約200億円が見込まれています。これら不要不急の事業に莫大なお金を投じるのではなく、県民の切実な願いにこたえる施策の財源に振り向けるべきです。

5 県政が果たすべき公共責任

・県民の命にかかわる水道事業を、民間の技術習得のためのフィールドとして提供する箱根地区水道事業包括委託はやめるべきです。

・神奈川県産業技術センターを独立行政法人化し、神奈川科学技術アカデミーと統合することが予定されています。このことは、中小企業の技術支援を行ってきた産業技術センターの機能低下に繋がるものであり反対です。

・神奈川県総合リハビリテーションセンターの指定管理者である神奈川県総合リハビリテーション事業団では、県の指定管理料の下で賃金の大幅削減を余儀なくされています。このため大量の離職、さらには機能の縮小も懸念されています。高度なリハ技術により全国の水準をリードしてきたこの施設を維持させるために、県の指定管理料を見直すことが必要です。

・大船フラワーセンターについて、指定管理を前提にした設計費が計上されていますが、公共的機能を維持し、直営を堅持すべきです。

・県立汐見台病院、県立障害者福祉施設秦野精華園も民間移譲されようとしています。しかし、医療・福祉の現場を踏まえた政策展開という点でも、県民にとって必要なサービスを確保するという点でも、機能縮小・民営化には反対です。

・県立高校改革は、20~30校の削減とともに、それぞれの学校のタイプを特定しています。すべての子供に豊かな学力・人間性・社会性を保障していくという公教育の役割からの逸脱です。県民の願いにも背く県立高校改革は見直すべきです。

6 新たな県民負担増は許さない

県立看護専門学校3校の授業料値上げ、水道料金体系の見直し値上げに反対します。

7 県民の願いに応える施策を

・貧困対策、生活困窮者支援を強化すべきです。

・小児医療費助成について神奈川県は就学前までですが、あまりに不十分です。補助対象年齢の引き上げを求めます。

・保育所待機児童の解消は喫緊の課題です。県有地の活用を含め新増設に向けた緊急対応が必要です。保育士の処遇改善も必要です。

・中学校給食の実施促進のために補助金を制度化し、市町村の支援を行うことが必要です。神奈川県の実施率は全国最低です。

・県立高校の老朽化緊急対策として16億円が増額されたことは前進です。大規模改修も計画的に進めることが必要です。

・生活保護世帯・非課税世帯に限定されている高校生の給付制奨学金の対象拡大を求めます。また大学生対象の給付性奨学金の創設を求めます。

・県営住宅の老朽化対策は切実です。早急に年次計画の策定を求めます。

・「商店街未病を治す取り組み支援事業」が計上されていますが、「未病」に限定せず、地域振興、商店街活性化の観点から商店リニューアル助成の拡充を求めます。

8 米軍基地の機能強化を許さない

厚木基地の爆音被害根絶及び米空母の横須賀母港化返上を求めます。昨年8月の相模総合補給廠爆発事故の原因究明、地位協定の見直しもより求められています。(2016.3.24)

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