▼ 視察2日目の19日は、林業労働力確保センターを訪れました。森林県の特性を踏まえ、林業の担い手を育てることを中心業務として、高知県林業労働力確保支援センターが設けられたのは26年前。
林業に関する事業と技術講習などを行っています。様々な建設機械・フォーク・玉かけ等の操作、さらには、林業特有の伐木等機械・走行集材機械・架線集材機械などの研修が行われています。
切る・植える・育てるが林業の基本だそうです。安全に切り出すために山の知識を学ぶことや、安全講習なども行われています。
木材をふんだんに使ったセンターは宿泊施設も整っています。
▼ 午後は県庁で、「原子力災害対策行動計画」についてお聞きしました。原発を持たない高知県ですが、福島事故を目の当たりにし「愛媛県伊方原発で事故が起きた場合には、県民生活・県内産業への大きな影響は避けられない」として策定されたものです。
情報の収集から始まり、避難計画、緊急時保健医療体制、被ばく医療、県産品の検査体制、復旧対策体制などが網羅されています。これらはフェーズ0~3を想定し作られていました。
行動計画の目的として「県民の生命、身体、財産を守る」と大書されていることが印象的でした。
原潜を抱える神奈川県は、「隣接」ではなくまさに「危険そのものを内包」している訳ですが、「原潜は安全」の神話の下、原子力災害対策は取られていません。
▼ 18日も含め、県政において、県の特性を踏まえながら、県民に何が必要かの視点が生きていると私は強く思いました。
そして感動したのが、高知県議会概要に盛り込まれた「執行機関機構図」。真っ先に記載されているのが「高知県民」!そこから知事や教育委員に繋がります。高知県民の意向を受けて知事は仕事をするという事が明記されているのです。
このことを、帰りがけ担当の方に話したら、「初代議長の片岡健吉は、自由民権運動を闘った人です。そのことも影響しているかもしれませんね」と。歴史がしっかりと息づいています。(2015.11.19)