●神奈川労働局に「神奈川県の最低賃金の大幅な引き上げを求める要請書」を手渡しました。日本共産党神奈川県委員会と神奈川県議団の要請行動に、はたの君枝南関東比例予定候補と君嶋が同行しました。
●中央最低賃金審議会は、三つのランクすべてに対して50円の引き上げ目安を示しました。この結果、神奈川県は10月以降、現行の時間額1112円から1162円に引き上げられます。
一方で、全国労働組合総連合が実施した最低生計費調査では、「健康で文化的な暮らし」をするには全国どこでも時間額1500円以上必要なことが示されています。
世界的な水準からも大きく立ち遅れています。
各国でも物価高騰に対応すべく、大幅な最低賃金引き上げが続いています。その結果、ドイツ・イギリス・フランスなどでは1500円を大きく超えています。
これらの点から、50円の引き上げではあまりにも不十分です。
●要請項目は以下の通り。
1 物価高騰の推移によっては最低賃金の臨時改定を行うなど、早期に時間額を1500円以上に引き上げること。
2 中小企業や小零細事業者に向けた財政支援や社会保険料の負担軽減をするなど、さらなる支援策を実施すること。
3 最低賃金は全国一律とし、地域格差を解消すること。
1.については、岸田首相の「2030年までに1500円」を引き合いに出したので、6年がかりのテンポではなく早期の実現を国に求めてほしいと強調。「できるだけ早期の引き上げを求めていく」との回答に至りました。
2.については「様々な支援策の周知を図っていく」との答え。私は「これまでの様々な中小企業支援策ではなく、最低賃金引き上げに伴う支援策を新たに打ち出してほしいと要望。「どのような支援策が可能か、検討していく」との回答。
3.については、地域別最賃が地域間格差を助長していることを強調し、全国一律を強く要望。
労働基準部長は「これまでも全国の最賃のランク付けを4ランクから3ランクに変更した経緯もあり、全国一律も視野に入れた検討も可能ではないか」との見解を示しました。目安に関する小委員会でも、「地域では地域間格差による労働力の流出が続いている」との指摘がありました。
●今年は、全国で27県が国の目安額を上回っています。
徳島県が50円の目安を超えて84円の引き上げを行ったことについて、はたの君江さんが労働基準部長の見解を問いました。「つまびらかに聞いているわけではないが、知事の働きかけが有効であったのではないか」との見解。
審議会議事録の中にも「徳島県の立ち位置に相応しい最低賃金とする必要がある」との見解が示されています。
私たちは「日本経済再生プラン」の中でも全国一律1500円を求めていますが、中小企業支援は必須です。そしてその財源として大企業の内部留保(539兆円)のごく一部(10兆円)を活用するとの提案をしています。(2024.9.13)
神奈川県の最低賃金の大幅な引き上げを求める要請書