●川崎フラワーデモが毎月11日に取り組まれています。
フラワーデモは、性暴力を疑われる男性に対して無罪判決が相次いだ事態に抗議するという趣旨で、2019年に始まりました。その後全国およそ30都市で開催されるようになり、川崎も2021年3月から始めました。
つまりこの日は3周年記念。
静かに立つスタンディング、全国の取り組みでずいぶん事態は変わりました。
●フラワーデモは、昨年7月施行の刑法改正を促す力となりました。刑法は「不同意性交罪」を設け、「いや」と言うことが困難な相手方の下で、あるいはいやだと言えない状態で行われた性行為も、処罰対象になるということです。
ちなみに不同意性交罪の類型は以下のように示されています。
① 暴行脅迫
② 精神的・身体的な障害を生じさせること
③ アルコールや薬物を摂取させること
④ 睡眠中など意識がはっきりしていない状態であること
⑤ 拒絶する暇を与えないこと
⑥ 恐怖・驚愕させること
⑦ 虐待による心理的反応があること
⑧ 地位に基づく影響力で受ける不利益を憂慮していること
●被害者が声を挙げることも増えています。
伊藤詩織さんや五ノ井里奈さんの裁判はじめとして、ジャニーズや芸能人巡る被害の告発もあり、数年前に比べると泣き寝入りに終わらせない場面が増えています。
同時にセクハラなどに対する見方も変わり、「コミュニケーションのつもりだった」などの言い訳が通用しなくなってきています。
●このような変化を生み出してきたフラワーデモ。
この日参加していた川崎市議の後藤まさみさんは、地下通路に掲示されている「盗撮に注意」という言葉について「被害者に注意喚起するのでは、見当違いだ」として、掲示を「盗撮は犯罪」に書き換えさせたと報告。大事な取り組みです。
私は、国際女性デーに合わせて桜木町で取り組んだ「黒岩知事の人権侵害を許さない」行動について報告。
●性被害や性暴力に関わる状況の前進に伴い、ジャニー喜多川氏への断罪をはじめとして、エネオスでは性暴力やセクハラなどを理由として、会長や社長3人が相次いで辞任しています。
この流れが加速する中で、平然と居座り続けている神奈川県の黒岩知事の存在が頭をよぎります。知事個人の認識や責任を問う問題であると同時に、このような存在を許さない社会をつくっていく過程でもあります。(2024.3.11)