●鶴見養護学校の視察に行きました。
ここは20年ぐらい前、公共職業安定所の仕事で行ったことがあります。三年生への職業相談でした。相談しながら「心がホッとする」経験をしたことが印象に残っています。
●知的障害教育部門として、小学部92名(14クラス)、中学部47名(7クラス)、高等部90名(10クラス)が設けられています。それ以外に岸根高校内に分教室(44名)が設置されています。
スクールバスは6台運行しています。小学部と中等部が主で、高等部のバス利用は11名のみ。スクールバス利用の方の所要時間は長い場合でも1時間ということでしたから、少し安心しました。他の学校ですが、1時間半を要し、身体障害の方などは体が硬直し、マッサージをしなければ授業に入れないという大変なケースもありましたから。
自家用車利用16名を除いた96名が公共交通機関を使ったいわゆる自力通学です。そのうち68名の方が付き添いを伴い通っています。
川崎市在住者も20名通っています。
●卒業後の状況が気になります。
分教室を別にした昨年度の就職は、サービス業の1名のみ。就労支援型A(雇用契約を結び、支援を受けながら就労する福祉サービス)は0名、就労支援型B(雇用契約を結ばずに就労訓練を行う)4名、就労移行支援3名、地域作業所2名といった状況。就労はやはり厳しい状況がうかがえます。
●校舎の印象は、他に比べゆったりしているように感じられましたが、ここも過大規模で、教材室などを普通教室として使っています。
校舎の中を見せていただくと、以前よりもとても明るくなったような気がします。(ま、20年も前ですから、その間に内装工事もあって当然でしょうが)
思わず「いいなあ」と口にしたのが、1階と2階のプレイコーナー。日向ぼっこをしたくなるようなゆったりした空間でした。またその隅にはトランポリンがあり、生徒さんたちがよく利用しているとのことでした。
分教室の限られた教室で学ぶ生徒の環境を思い浮かべ、このようなゆとりがすべての学校に欲しいなと思いました。
●ここで印象的だったことは、PTAとは別に後援会があると伺ったことです。地域になじみ、地域からも愛されているんでしょうね。
校舎も気持ちよく、先生方のまなざしも暖かくホッとした気持ちで、学校を後にしました。(2022.11.11)