●三菱電機鎌倉工場で起きている「女性労働者の実態を知り、闘いを支援する会」に参加しました。
●女性は、2001年以来、会社からの嫌がらせを受けてきました。その経過の中で、職場で受けたセクハラについて相談して以来、15年間にわたって、関連会社など、二重出向を含めたらいまわしを余儀なくされました。
出向解除とともに、三菱電機インフォメーションシステム事業推進本部インフォメーションシステム事業部に配属されながら、勤務場所はなぜか鎌倉工場。
指定された部屋は、物置を改造したような冷暖房設備も電話も無い6畳程度の個室。出入り口近くの廊下には監視カメラが設置され、常時監視。これは退職させることを狙う、いわゆる「追い出し部屋」に当たります。
●2017年6~8月には、熱中症で3回救急搬送されました。
12月には、就業時間中に15分以上離席したとして、出勤停止1日の懲戒処分。その際に、女性社員のトイレ時間の比較表まで作っていたことが明らかになりました。
2018年にはうつ病の診断を受け休職。
休職期間満了を理由として、退職を迫られていましたが、今年9月、女性は電機情報ユニオンに相談。
●電気情報ユニオンは、個人面談を中止させ、現在、追い出し部屋と監視カメラの撤去、ハラスメントをやめること、復職を求めています。
11月10日には、電機情報ユニオンは記者会見をしています。この記者会見にはマスコミ数社参加していたといいますが、「赤旗」以外は報道していないとのこと。
電機情報ユニオンの米田委員長は、「追い出し部屋を通り越して監禁部屋だ」といいます。
●この会には、当の女性労働者も参加していました。精神的な不調も抱えているとのことですが、口調は明快でした。
「ようやく語れるようになりました」「セクハラの被害を相談したことから、15年間出向を余儀なくされました」「拷問・虐待のように感じています」等の言葉が語られました。
電機情報ユニオンは、「よく、生きて電機・情報ユニオンにたどり着いてくれた」と表現していましたが、本当に「よくぞ、ここまで」という思いで聞きました。
●退職強要や辞めさせたい労働者を隔離する事例は知っていましたが、ここまでひどい仕打ちをすることに驚愕しました。電機・情報ユニオンも、他社には見られない抑圧的な社風と評していましたが。
発端といい、出向の異常さといい、また追い出し部屋の劣悪さといい、21世紀の日本で、起きている事が信じられないような気持ちでした。
電機・情報ユニオンとしても9月の相談以降、膨大な調査を要し、取り組みはこれからという事ですが、一日も早く人権侵害をやめさせたいものです。
そして普通に働き安心して眠れる日々を取り戻したいものです。(2021.12.18)