●県議団の予算要望書作成のための合宿も、これで3度目になります。
毎年思うことですが、実に多くの要望が県内にひしめいています。切実な実態が横たわっていることの表れです。
2日~4日の3日間の合宿討議でも、時間が足りません。
●例えば介護に関わる昨年の要望は、次の通りです。
「県独自の人材確保対策や人件費補助のための措置を講じること。そのうえで職員配置基準や常勤換算問題について、引き上げや見直しを国に求めること」(9ページ)。
これに対しての県の回答は「県としては、直接人件費を助成することは考えておりませんが(中略)平成28年度は、介護の仕事の魅力を広く県民に発信し、介護に携わる人材のすそ野を広げる取り組みとして『介護フェアイinかながわ』を開催いたしました。またサービスの質の向上や人材育成、処遇改善に顕著な成果を上げた介護サービス事業所等を表彰し、奨励金を交付する『神奈川ベスト介護セレクト20』を開始しました」(28ページ)となります。
介護士不足がなぜ生じているかを、全く理解していないと思います。県民が介護の魅力を知らないから希望者が少ないという発想でしょう。
また看護師の労務管理など頑張った事業所は表彰という発想も、えさをちらつかせて「事業所として頑張れ」ということです。
●介護士も保育士などと同じように他の職種と比べて約10万円賃金が低いという統計に度々接しているところです。また離職理由を問うアンケートなどでも最も多いのが「低賃金のため」です。
この状態を改善するために、県としても加算措置をという要求を私達は質問などでもたびたび取り上げています。
どうしたら真意が伝わるか、県から少しでもいい回答を引き出すためにどのように問いかけたらいいのか、等々議論が続きます。
あらゆる分野で、このような認識不足や意識的なすり替えが行われており、怒りを覚えながらの議論となります。
●引き続き議論しなければいけない課題を残しつつ、3日間の合宿を終えました。
昨年の合宿は津久井やまゆり園事件の翌日から始まりました。あの衝撃の中で行った合宿とともに、津久井やまゆり園をめぐる一年間を思い返しました。
今回、合宿開催前に、小田原市・南足柄市合併問題の聞き取りをし、合宿終了後は、湯河原にある小田原特別支援学校湯河原分教室建設予定地の状況を調査しました。(2017.8.4)