6月15日・17日の二日間、厚生常任委員会が行われました。質問で私が取り上げた主な点は以下の通り。
【看護学校授業料値上げについて】
県立の平塚・よこはま・衛生看護専門看護専門学校の授業料、現在年額17万1600円を21万7200円にすることが提案されています。値上げ理由は、教育環境・設備を充実させたので、その経費を学生にも負担してもらうとのこと。
私は、学生の切実な訴えを聞いていました。授業料以外に白衣や聴診器の購入、通学や実習時の交通費など多々あり、受領料値上げで継続が困難になる人もいる、親をあてにできない人、安いから県立を選んだという人も多い等々。
質問の一つとして、教育環境を整えたのは何のためかと問うと、「看護師養成に力を入れ、神奈川県の医療体制を充実させるため」と。私はこの点も取り上げながら、「学校の設備や教育環境の充実はたいへん好ましいが、学生に転嫁させるのでは、看護師希望の学生に進学を諦めさせることにもつながる。経済的な厳しさも考慮し、公立学校としての役割を果たし、医療体制に充実に寄与すべき」と値上げに反対しました。
【神奈川県総合リハビリテーションセンターの指定管理料について】
県の指定管理料に合わせた賃金改定を行う予定ですが、示された賃金があまりにも低いため、看護師などにおいて昨年度45名の離職が生じています。23名の採用を行ってもなお新年度22名減の体制を余儀なくされています。また、激変緩和措置が終わるまでには理学療法士などの大幅な離職も予想されているとのことです。
高い水準で全国のリハビリテーションをけん引してきたこの施設が、このような形で機能を弱体化させていくことは、貴重な神奈川県の財産を失うことに繋がります。県民が適切なサービスを受けられないという事にもなります。指定管理料の見直しを求めました。
【介護従事者の確保について】
介護従事者の不足に対し、県は研修のための補助や、再就職支援を行うとしています。
これらの支援も必要とは思いますが、介護従事者が仕事を継続する上での一番の困難は低賃金です。アンケートや当事者からたびたび訴えを聞いています。この点に応えなければ、介護の現場を支えるという点では大変不十分です。
私は、国に制度改善を求めるとともに、県独自の賃金上乗せにつながる制度を設けることを求めました。