JRワンマン化に関わって、三団体による学習交流集会を開催しました。三団体とは、乗客の会・川崎市民連絡会・首都圏連絡会です。
●交流集会の講演は安藤陽さん。内容を以下に。
▲JR輸送障害の多発(2026年1月~2月のみでも)
*1月16日:田町変電所の停電、京浜東北線の運転休止
*1月30日:上野駅構内での下線の断線、常磐線などで運転見合わせ
*2月2日:京葉線八丁堀駅でエスカレータ火災
*2月8日:宇都宮線架線断線、一部区間運転見合わせ
こういう状態では、重大事故の発生が危惧される。
▲安全・安定輸送の確保こそが鉄道事業者にとって最大のサービス。公共交通・公益事業としてのJR東日本のあり方が問われる。
▲1987年の国鉄民営化により、鉄道ネットワークは分断、ローカル線の廃止が進んでいる(ローカル線の維持という国鉄改革時の約束があったにもかかわらず)。株式会社化で、JR各社は利益第一主義の経営へ。
▲2025年4月;29道府県知事「全国的な鉄道ネットワークのあり方に関する特別要望(広島県のHP)」を国に(これに先立ち2021年道県知事「地方の鉄道ネットワークを守る緊急提言」、2022年道府県知事「未来につながる鉄道ネットワークを創造する緊急提言」)=国鉄分割・民営化に遡って、鉄道ネットワークの維持、国の財政支援を含む国の責任・役割を提起。
▲広島県知事「JR各社は、重要な社会的インフラである鉄道ネットワークを国鉄から継承し、平成13年の大臣指針の通り『公共性』がある。地域の経済及び社会の健全な発展に配慮した経営を行っていただきたい」
◆JR東日本は、モビリティ(運輸事業)と生活ソリューション(非運輸事業ホテル・不動産等)の二軸で成長をめざすとし、この比率を、発足当初9:1 → 2017年7:3 → 2027年6:4をめざし、より収益性の大きい生活サービス事業への転換を図っている。
◆赤字路線の廃止、駅の無人化・ワンマン運転化・自動運転化、みどりの窓口の大幅削減が進行。
◆JR東日本は「鉄道をよりサスティナブルな輸送モードに変革」とし、社員を「人ならではの創造的な仕事にシフトさせていきます」と。
▲公共交通のあり方を交通権保障の視点から考える
*「国民の交通する権利」は、日本国憲法第22条(居住・移転・職業選択の自由)、第25条(生存権)、第13条(幸福追求権)から保障されるべき。
*交通権学会が1988年に提起した「交通権憲章」。
第一条 平等性の原則(人は誰でも交通権を保障される)
第二条 安全性の確保
第三条 利便性の確保(交通サービスを快適・低廉・便利に利用することができる)
▲国民の移動する権利としての交通権という視点から、ローカル線を含むJRの鉄道ネットワークの維持、バスやタクシーなどの公共交通の維持と活性化、安全輸送と適切なサービスの提供を、国やJRの責任として果たさせることが必要。
●交流の場では、川崎市民連絡会からは私が報告しました。
遅延の恒常化、止まるべき駅の通過、ドアに挟まれる事故、駅間の途中で長時間停車しても説明がない、などのトラブルが起きている。これらはワンマン化と無関係ではなく運転士の悪戦苦闘ぶりが伝わってくる。
これまでも、学習会やJR交渉、国交省交渉などを重ねてきた。住民の交通権を保障するために、ひき続きワンマン化の見直しを求めていきたいとの趣旨。
●産経新聞の社説(2026.2.16)も紹介されました。主旨を以下に。
JRにおいては、停電・断線・連結外れなどが続き、大惨事につながりかねない深刻なトラブルが頻発。
社長記者会見では、コロナ禍の令和2年度からの3年間で約800億円の修繕費削減が明らかに。修繕費の削減は、安全輸送の根幹にかかわる。また、利益追求を重視するあまり、不動産部門などに注力し、技術系職員の軽視も否めない。
これを機に、修繕費の増額や技術系職員の充実とともに、通勤電車のワンマン化・駅員の無人化などの合理化を、ゼロから見直すべき。
●全視協からも報告
*2024年度でいえば、鉄道がらみでは63件の事故が起きている。そのうち、電車と接触する事故は30件。ホームドアはワンマン化のためではなく安全性確保のためにこそ必要。
*ワンマン化などにより、放送が少なくなっている。私たちは放送が頼りだ。
●ここに記載した以外にも他の団体やフロアから多くの発言があり、どれも頷く事ばかり。障害のある方への合理的配慮という点からも、ワンマン化は大きな後退です。
南武線だけの問題ではなく、日本の公共交通の問題であることを強く実感しました。
(2026.3.14)



南武線だけの問題ではない |君嶋ちか子|前県議会議員
5周年を迎えた川崎フラワーデモ |君嶋ちか子|前県...
日本の「女性の休日」 |君嶋ちか子|前神奈川県議会議員


