君嶋ちか子

●平和行進の季節がまた巡ってきました。

コロナで中断されながら、従来に近い形で行う平和行進３年ぶり。従来、中原区は平間公園から新城公園まで。今回は武蔵小杉駅で終わり。これは呆気なくてちょっと残念。

でも通し行進は再開。中原区でご一緒したのは国内通し行進のお二人。和歌山と広島の方でした。従来の県内通し行進はどのような位置づけになったのか、なぜか不在。

はたの前衆院議員と私は区内通して歩き、市古市議は中原平和館でおおば前市議とバトンタッチ。

●核兵器廃絶を願い始まった原水爆禁止国民平和大行進、今年で６６回目を迎えます。

でも、核兵器廃絶という人間なら当たり前の願いは、まだ実りません。２０１７年核兵器禁止条約の国連採択、そして５０か国の批准を経て２０２１年の発効。これは、私たちに希望を抱かせる素晴らしい出来事でした。現在６８か国が批准しています。

ところが真っ先に批准すべき被爆国日本は、まだ参加していません。やはり不参加の核保有国との橋渡し役を担うという無理筋の理屈付けにしがみついて。

日本の政権が替わり批准するならば、核兵器禁止をめぐる世界の流れも大きく前進できるのにと思います。

●岸田政権が、憲法を無視し戦争準備を強行するというかつてない危機的状況。９条の下で、先制的攻撃や敵基地攻撃を可能とする長距離ミサイルを用意しています。明らかな憲法違反です。

共産党などがこのことを再三質しても、政権はまともに答えていません。そして安倍政権以来の「答えないままの居座り」を続けています。なぜこの無法にマスコミは騒がないか。ついでに言えば、「維新」は「核兵器を共有すべき」というとんでもない主張までしています。

平和行進の最中にも、軍需産業支援法が衆議院を通過しています。

およそ５０回平和行進に参加していますが、こんな情勢の下で平和行進をするとは思っていませんでした。

「人類はいい加減、戦争や核兵器の愚かさに気付くべき。なぜ戦争という名のもとに殺し合いが事実上公認されているのか」などと思いながら歩いた平和行進でした。(2023.5.8)