●日本共産党川崎市議団の主催で渡辺治先生の講演会がありました。
安倍政権の憲法改悪―その狙いと地方自治への影響―がテーマです。
冒頭、「これまで安倍改憲提言を実現させないできたのは、市民と野党の力。衆参で自公が3分の2以上の議席を持ちながら、国会発議どころか、改憲案を憲法審査会にかける事さえできなかった」という力強いメッセージが。
次々と内容も手法も変えながら、ひたすら憲法を変えることを狙い続けてきた首相との闘いが、様々に思い出されました。
●9条改憲による危険な変化として、4点指摘。
ア)戦争法の全面発動 イ)集団的自衛権容認 ウ)民間・地方自治体の動員 エ)戦争に国民動員の体制づくり
これは同時に、9条があるから、「戦争する国づくりの完成」を許していないということを示すものです。戦争法を作っても、集団的自衛権の行使容認を行っても、アメリカからの要請に全面的に応えることは叶わなかった、という事です。
憲法9条の偉大さがわかります。
●だから首相はなりふり構わず、9条を変えるために、今のやりかたとしては、自衛隊を書き込もうとしています。
自衛隊を書き込む際には、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権はこれを認めない」としている9条2項の後に、9条の2として「前条の規定は(中略)自衛の措置をとることを妨げずそのための実力組織として、自衛隊を保持する」とされることが予想されます。
この例外規定が、9条を侵食し、肥大していくことが懸念されています。
●安倍改憲を阻む決定的な勝負どころは、参院選。
市民と野党の共闘を強化して、安倍政治に代わる選択肢を示せるか否かが焦点。安倍政治に変わる構想の第一歩は、13項目の共通政策。
安倍改憲阻止の原動力は、地域。労働者・市民の頑張りで、3000万署名をやりきること。参院選野党勝利のカギも同様。安倍政権を倒し、改憲と新自由主義の政治に終止符を、と渡辺さんは結びました。
歴史的役割を担う選挙の公示は、目前となりました。(2019.6.22)