● 4月13日、参議院議員会館で行われた「羽田増便による都心低空飛行計画に反対する院内集会」に参加しました。
羽田空港の離発着に関しては、大田区をはじめとして、品川区・江東区・江戸川区等の住民の安全性等を考慮し、できる限り東京湾上を飛行経路に設定させてきました。住民運動の成果で、40年以上守られてきたルートです。
ところが国は、オリンピック・パラリンピックなども視野に入れ、経済活性化のために増便が必要であるとし、滑走路増設計画とともに新飛行経路を予定しています。
この計画が実施されれば、川崎も含めた広範な地域において、超低空飛行が住民の頭上で繰り広げられることになります。落下物・騒音・大気汚染、さらには事故の危険性など住民への影響は甚大です。
川崎ルートの下には、住宅地とともにコンビナート群も広がっています。万が一の墜落などを考えるとぞっとします。
● この計画の中止を求めて各区で運動が繰り広げられています。この日は国土交通大臣あての要請書を手渡しました。
住民団体から、説明の不十分性、計画の危険性などについて、訴えや質問がなされましたが、回答はいずれもあいまいで不十分です。
「コミュニケーションを成り立たせるために、引き続き努力いたします」と度々国交省担当者は口にしましたが、問題はコミュニケーションの成否ではありません。懸念されている問題への対処、さらには計画の中止が求められているのです。
● 私は、飛行経路の問題だけではなく、そもそも増便も危惧します。今でさえ羽田上空は大変な混雑を強いられています。米軍機ルートによる規制もあります。航空管制は綱渡りのような状態であるとも聞いています。これ以上の増便は、過酷な結果をもたらしかねません。
経済活性化の旗印よりは、安全性や人間らしい暮らしを優先すべきです。様々な仕組みは人間のためにあるのです。
オリンピックの影響は、大型工事だけではなくこのような面でも普通の暮らしを脅かしています。(2016.4.13)