君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
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神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

知事問題は過去の事ではない |君嶋ちか子|神奈川県議会議員

2023年4月27日

●黒岩問題で、国民大運動神奈川県実行委員会主催のデモに参加しました。

沿道の視線は、「あれ? 何?」という感じが多いように感じました。やはり知られていないのだと思います。地元で話しても「よく知らない」という方が多くいました。

一方で、ネット上では「訴える女性が悪い」という類の傍観者的意見や、「黒岩知事はよくやってくれた」という声もあります。

知事の政策的批判にはここでは言及しませんが、根底に流れる人間蔑視をなぜ直視しないのだろうと思います。

非人間的な言動は過去の事ではないことを、県政と県庁職場への影響という点から、記したいと思います。

●<県政運営は知事への忖度にあふれ>

県職労情報掲載の県職員労働組合中央執行委員会声明(2023.4.18)には、以下のような指摘があります。

①今回の報道以前、職員に対する昨年8月のアンケート調査でも、3期12年の黒岩氏に対する評価は、「支持する」が9%と1割にも満たない。

⓶報道内容にある「気分屋で何が原因で怒るかわからない」「きれいごとばかり口にする」に頷く人は多いのではないか。

③「すぐ怒鳴り散らし、ダメ出しをされるので対応には気を付けること」「黒岩氏が気に入っている未病等の表現を必ずちりばめること」「お気に入りの職員や友人の話は聞くので、その人との事前調整をすること」などの黒岩氏取り扱いマニュアルが幹部職員を中心に共有されていたのでは。

④今回の報道めぐり、一層激高し怒り易くなっている氏に対する職員の心労は高まっている。

⑤県職員の多くにとっては今回の陳謝は心に響かない。「とり繕い」の言動に過ぎないことをよく承知している。

このような忖度は、具体的やり取りにとどまらず、県政政策そのものに影響を与えていることは言うまでもありません。

●<象徴的な問題行動>

▲2016年11月14日、県庁の37歳の職員が過労の末自死に至りました。当時この調査をある人から依頼された私が、事情を確認しようとしても「遺族の意向」を理由として、県は一切を語りませんでした。

その後遺族が2019年11月13日に裁判を提訴するまで、彼の死はひた隠しにされてきました。通常職員死亡の際に流されるお知らせもなく、無くなった職員の友人である職員も裁判後に彼の死を知り、ショックだったと私に漏らしていました。

この職員は、2013年に知事室に配属されました。

第三者機関報告書によると「広報戦略を柱に知事の思いを実現するための体制を模索中の過渡期の状態」「業務のやり方が組織的ではなく、若手職員3名がAに直結する形で仕事をしていた」(Aとは知事室在籍時の上司で、Aによるパワハラの有無が争われた)

「知事の特命事項なので業務負荷その他の理由で断ることは不可能であり、また明らかに成功の見込みのない事業であったり、実際やってうまくいかなかったりしても止めることはできず」などの記載があります。

「知事の思い」や「広報戦略」などを、大枠も示されず命じられたAは、怒鳴りながら若手職員を追い詰め、自死した職員はメンタル不調に陥ります。

「知事の思い」や「広報戦略」が過酷な働き方を強い、命を失ったなどあまりにも痛まし過ぎます。県民に必須の仕事ではありませんし、「知事の思い」など職員に押し付ける仕事でもありません。思いに沿わないとして罵声とともに突き返されたりしていました。

知事に端を発したパワハラ・長時間労働で職員は命を失いました。

この職員のお母さんから伺ったことですが、知事を初めて訪問した時、知事の口から発せられたのは、謝罪の言葉ではなく「一緒に写真を撮りましょう」という言葉だったと。

人権侵害に極めて鈍感で、アピール大好き人間の黒岩氏の言動として、怒りを覚えながら頷けました。(詳しくは2020年8月2日付君嶋ちか子ブログを)

▲もう一つの象徴的な例が、こともあろうに議場で議員を怒鳴りつけたことです。

再質問を行わずに質問を終えた日本共産党の議員に対し、「なぜ質問しないんだよ!」「卑怯者!」「逃げるなよ!」等の言葉を大声で浴びせたのです。知事肝いりのヘルスケアニューフロンティア政策について批判をし、再質問はせずに終えた際の事でした。

いうまでもなく、再質問するかしないかは議員の裁量です。何より議員は二元代表制の一方の当事者で、知事の命令を受ける立場にありません。

●この象徴的な例が示すように、今回明らかにされたことは過去の問題ではないのです。別れを切り出した後の12年間も無神経な「加害」は続いているのです。多分キャスターの時よりもその度合いは増しているでしょう。なぜなら、キャスターより知事の方が周囲を動かす力は大きいでしょうから。

知事の人間蔑視・人権無視・粗暴性から県政と県職員を開放し、県民のための県政をとり戻すことが必要です。(2023.4.25)

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