県議団として、神奈川県産業技術センター(海老名市下今泉。以下センター)を訪問しました。
センターは、県内中小企業の技術支援を主な仕事としていますが、今回独立行政法人化、及び、公益財団法人神奈川科学技術アカデミー(川崎市高津区)との統合が計画されています。
<4つの柱>
・ものづくり支援(技術相談、トラブル対策、受託研究など)
・研究開発(大学・企業との共同研究など)
・人材育成(実習を含む技術力強化)
・技術情報の交流連携(技術連携のコーディネート)
<機 構>
管理部・組織部を除く技術部門は以下の4部。
・技術支援推進部
・機械材料技術部
・電子技術部
・科学技術部
海老名所在の当センターは、他に3つの拠点(計量検定所=横浜市神奈川区・横浜技術相談窓口=横浜市中区・工芸技術所=小田原市)を有しています。
<取扱件数>
年間約2万件(内約6000件が依頼試験、約100件が受託研究)
実際にいくつかの検査室などを見せていただきました。振動による物質の劣化を測定する、電磁波の測定をする、引っ張りに対する金属の耐性を測定する等々、実に多くの検査が行われていました。
実験や検査の積み重ねがものづくりを支えていることを再認識しました。また、測定器具などを持たない企業を、神奈川県がこのような形で支えていることにも私は感動しました。
自治体がこの分野において、直接的に能力を持つという点からも、貴重な施設であると思いました。
また、検査をする姿、説明をする方の表情などから、職員の皆さんが誇りを持って仕事をされていることを感じ取ることができました。この源泉は「ものづくりの魅力」かしらなどと思いましたが、この点も嬉しいことでした。
職員減の中で2万件の仕事をこなすという過重な業務を少しでも改善し、ものづくりを自治体が支えるということを体現する機能をさらに充実させたいものだと思いました。地域の主役中小企業を支える産業政策につながる施設なのですから。(2015.8.20)
(電磁波測定室)
(引っ張り試験装置で切れた試験サンプル)