君嶋ちか子

きみしま 千佳子
神奈川18区から政治を変える
働く場と学ぶ場に希望を!
神奈川18区女性・雇用相談室長前神奈川県議会議員
活動日誌

差別のない社会推進といいながら、この実態

2018年12月25日

●神奈川県議会は、調査のみで議決権のない特別委員会を設けています。議決権がないといはいえ、行政に対する意見反映は可能なはずです。
私は今年は、「共に生きる社会推進特別委員会」委員です。
この委員会も質問時間の目安は、答弁含めて15分。

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●質問の第一は、津久井やまゆり園について。
同園は、それまで園舎のあった千木良と芹が谷の二か所に建設されることになっています。それぞれ88人規模の建設を基本としていますが、利用者の意向を尊重するために、ギリギリまで規模の変更が可能な方式とすることを私は2月の一般質問で求め、その旨の答弁を得ています。

現在入居予定者は132人のため、希望者数によって、それぞれの園舎を縮小或いは拡大するとされています。
今回私は、希望者数が88人より少なかった場合も縮小せずに、地域移行の際の体験室や訓練室に転用するか、あるいは待機者に用いることを求めました。「大きな施設建設は困難」と矛盾した答え。希望者が多い場合の増設は可能としているのですから。
地域移行が強調された2年間でしたが、施設もやはり必要です。待機者や加齢児と言われる入居希望者も現にいます。縮小している場合ではありません。

●第二は、神奈川県が働く女性支援として用いている、特区活用の「外国人家事支援労働者」制度についてです。
当初から私はこの制度に反対しています。
反対の理由は第一に、働く女性支援というなら真っ先に必要なのは、長時間労働の解消や保育施設の充実です。家事支援労働者を雇用することは、経済的な制約などから一般的とは言えません。実態にそぐわないとってつけたような目的と言わざるを得ません。
第二に、なぜ外国人なのかという点です。外国人労働者や技能実習生の働き方をめぐっては、法令違反や人権侵害が多く指摘されているところです。家事支援という閉鎖的な空間は、さらに問題を生じやすいと思います。
これらの構造抱えながら、今回共生社会の対象として挙げられている事にも釈然としないものを感じます。

私は、利用家庭や外国人家事支援労働者から、どのような声をくみ取っているかを問いましたが、そのような仕組みは用意されていず、分からないとの答え。そもそも問題把握もできないような制度になっていること自体も問題です。これでどのような「共生」を図ろうというのか。

●三つ目に取り上げたのが、神奈川朝鮮学園への学費補助の問題
神奈川県は、2013年北朝鮮の核実験を理由に朝鮮学校への経常費補助を停止しました。その後2014年以降は生徒に対する学費補助を行ってきましたが、2016年にはその補助も停止してしまいました。拉致問題に関する教科書の記述を改めよというのが停止の理由です。

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でも学校にも子どもたちにも、教科書の記載を変える力はありません。知事は本会議で大山議員の質問に対し、「生徒が改定を求めるのが先」という主旨の答弁をしていましたが、「共に生きる社会推進」を謳う事との矛盾を私はこの委員会の中で改めて問いたかったのです。

経常費補助も学費補助も失った学園は、先生を24名から17名に減らし、賃金の2割カット・一時金廃止を余儀なくされ、トイレの改修も水道管の改修も保護者が行うという窮状。先日、再度実態を調査してきました。
神奈川県弁護士会は、「差別を助長するものであり、人権侵害に当たる」として、県に対し警告を発しています。(2018.12.14)

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